再生可能エネルギー主力電源化

10日に経産省有識者会議で2050年の主力電源を再生可能エネルギーにすると提言があったらしい。特に電源割合を示すでもなく、消去法の結論だと感じた。集めたメンバーの方々のご経歴はそうそうたるものであるが、新聞などメディアから得られる情報からの結論は工学系の大学院生でも出せると感じた。

現在の再生可能エネルギーの課題は変換効率の低さと時間的に不安定さだと考えている。

変換効率は光、風、水など色々な形があるが、結局、大部分は太陽からのエネルギーに関わる。当然、材料開発が鍵を握っている。

変換効率の低さは世間では蓄電池で補うと言われることが多い。確かに高性能な電池はたくさんある。しかし商用NAS電池は実績上は決して安全とは言い切れず、課題は多い。したがって国のインフラとして用いるにはまだ時間は相当掛かると言わざるを得ない。一方、NAS電池を上回る商用電池は開発されていない。個人的には電池よりは水素などガスとして保存するのが良いと考える。既存の石油化学の知識や技術、設備、人を存分に活用できるからである。

もう1つ今回不満に感じたのは、再生可能エネルギーの発展のために現在何をするかへ言及がないことだ。方針を示すことが会議の意義だとすれば、しっかりとユーザーを増やすことへ言及するべきだ。

原子力についての議論もあった様子である。エネルギー問題としてなら辞めると宣言するべきだ。宣言するから開発がドライブされる。どうも順番逆の様である。

いずれにせよ、公式に再生可能エネルギーが国の主力電源とすることが予想通り進んでいる。未来のために貢献していきたい。