日本における自転車

    これからの日本には自転車が必要だ。なぜなら、社会の安全と高齢者自身のQOML(Quality of my life)の質を向上させるからである。団塊世代が全員後期高齢者を迎える2025年を前に、高齢者の高速道路逆走やコンビニでのブレーキとアクセル踏み間違えによる店舗突入などがニュースで散見される。その結果、高齢者の免許返還などを判断する講習は厳格になっている。この様な処置は一見正しく見えるが、高齢者の自信を奪うため好ましくない。今まで出来ていたことが出来なくなるからだ。加えて、遠くはないが、歩くには遠い距離の外出はしなくなるため、刺激は減り、活力は低減する。

    ここで技術が解決を提案してくれる。次世代交通インフラとして自動運転は有望である。しかし、事故時の責任問題や価格の折り合いがつくのはまだ時間がかかる。一方で自転車は既に社会に普及している。このインフラをうまく活用することで自動車による損害は減少する。加えて、自分の意志で、気分の変化に合わせて自由に行き先を決定できることは、高齢者の生活圏を広く保ち、活力を与える。

    2018年2月9日の読売新聞の論点によると、外国で普及している電動アシスト自転車は日本だけモーター規格異質である。さらに子供や荷物を運ぶカーゴバイクについても半世紀以上前の規制により活用出来ない。これら規制を解消してあと数年の間に一定の自転車の利用率を向上することは日本に必要である。