働き方改革

     働き方改革が盛りである。実際、帰宅が早くなったり、遅くに仕事する人の見方も変わってきている。しかし、これ自体がまだ働き方改革が中途半端である証拠である。なぜなら、意識が時間に縛られたままであるからである。

     帰宅が早いと家族とのコミュニケーションや趣味、自己啓発に時間を使える。このような狙いがあったはずだ。しかし、巷では早く会社を後にしても1人で時間を潰してから帰宅する人々がいる。つまり、時間を短くすることの目的を分かったフリをして全く腑に落ちていないのだ。

      一方、遅くに仕事をしている人を指す時の言葉も気になり出した。あの人はよく遅くまで仕事をしている。遅いにも理由があるはずだ。効率が本当に低いのか、外から仕事を押し込まれたのか、事情によって違う。もし後者の場合、目的の生産性は何一つ落ちていない。むしろ入社したての若者には良い経験になる。

    「〜方」は所詮HOW toである。せめて働き方改革ではなく、生き方改革として、目的を意識せざるを得ない名前にすればマシだ。目的にこだわるときだ。