輸入実務から見た化学物質管理 技術士2019-02

   化学物質の輸入実務において中間業者が重要である。なぜなら、リスクコミュニケーションが円滑となるからである。化学物質を海外原料メーカーから輸入するとき、営業秘密として情報を隠そうとする場合が考えられる。このとき、化学物質管理で必要な情報が得られず輸入許可が下りないことがある。そこで化審法の既存化学物質とCAS番号などからの構成成分の化学物質名称を比較し、既存か新規かを判断しなければならない。この方法は化学に関する高い専門能力と秘密保持義務を果たす能力が求められるため、技術士技術士を要件とする化学物質管理士の活用が期待される。さらに、安衛法、消防法、高圧ガス保安法などの法規制対象に該当しないかを確認する必要がある。このような業務を行う人材は少子高齢化の進む中でますます困難になっていく。そのため、化審法の既存化学物質とCASの化学物質を自己学習させ組合せを10件以下まで絞りこむことを提案する。